17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

「ヲタクに恋は難しい」にムカつくかどうかで自分がリアルかフェイクかわかる

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ヲタクに恋は難しい 視聴19分

<前回のあらすじ>

 昔はオタクのライフスタイルに直結する感覚のあった作品が「おれいも」とか「はがない」、振り返れば「らき☆すた」とか「ハルヒ」もそうだよな(書いてないけど今思った)と考えてるが、最近はそういうのはないよねという話を書き散らしていたらブックマークにて「ヲタクに恋は難しいってのもあるよ」と指摘が入る。真相を確かめるため調査に向かった。

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私たちは子供のころ観たアニメを何度も作り直される世代「銀河英雄伝説 Die Neue These」

銀河英雄伝説 Die Neue These 視聴12分

前からですけども、再アニメ化がぐんぐん押し寄せていく時代で商業的な理由以上に再アニメ化のクリエイティビティについてまとめた書き散らしってないもんでしょうか。

もう今基本無料のTVアニメをメインに見ている世代はおしなべて、若い時や子供の時にみたアニメを何度も作り直されるのを見ていく世代です。ちょっと試験的にまとめてみましょう。

前期に観た「カードキャプターさくら」がまったく旧作とは思えない出来で、同じ時期に放映されていたオリジナル新作よりもむしろ新しく見えてしまうということはどういうことでしょうか。オリジナルの怠慢でしょうか。それとも制作のマッドハウスの能力の高さのせいでしょうか。魔法少女というジャンルのせいでしょうか。単にぼくのせいでしょうか。

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「魔法少女 俺」批評家はメタに弱くオタクはパロディに弱く、おもしろ作り手は筋肉に弱い

魔法少女 俺 視聴10分

なんか批評やら書くひとはメタに弱く、パロディにオタクは弱い。パゾリーニの「ソドムの市」をベストに上げ、劇場版アニメけいおん(というか、商業アニメの萌えアニメシーン)に辛辣な評価をした映画評論家・小野寺系さんが「ポプテピピック」について書いた時はえっ、と思いましたし、ビデオゲームのジャンルなんかでも作品世界とプレイヤーが関わるっていう基本形があるから第4の壁*1 を超える演出というのが最近は多いから、ジャンル論になるから批評書きは反応する。パロディになれば元ネタ探しやらなんやらでオタクが反応するというのがやたらと起きます。

しかし第4の壁やぶりもパロディもみんなが気軽に手を出すようになったことで、当然大して質も高くもなく、面白くもないメタもパロディも溢れますよね。水曜日のダウンタウンなんか見てると上手いこと言いますよね。忘年会の余興この世の地獄説とか。

*1: 演劇用語。現実で行う演劇の舞台は、観客というものが基本見えないものとして演者は作品世界を演じるものであり、観客との間を示すこと。

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Netflix時代にあらためて意味を持つ「オリジナルビデオアニメ(OVA)80's テープがヘッドに絡む前に」書評

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80年代再評価って2000年代に入ってから各所で行われ続け、現在に至るも続いています。そのなかでもOVAがあれだけ一時代を築いていながらも、なかなか体系的にまとめられたものを読む機会は少なかったりします。

「オリジナルビデオアニメ(OVA)80's テープがヘッドに絡む前に」はこうした書籍がまとめられるには80年代再評価の中でも意外に時間がかかったのではと思う一方、ちょうど今読むほうが凄く興味深い点が多いですね。というのも、これが意外に現在のNetflixオリジナルアニメ、またはとある音楽ジャンルに繋がる部分が多数見られるからです。

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この世に自分が理解できない客がいる、という事実を受け入れるということ

甘い懲罰~私は看守専用ペット」 視聴フル

この世には自分がまったく理解していない客がいます。ところが、その事実を受け入れるのは難しい。

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そもそもストーリーを不要とするのはものすごく技術いるよ

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ウマ娘 プリティーダービー』視聴8分

 

ストーリー不要」や「ストーリーは死んだ」話がやけに注目をあつめてますが、ストーリーを完全に不要として成立させることは意外にどこもやりきれていないのではないでしょうか。なに?キャラクター消費?そんな簡単にみんな消費してくれねえよ!流行にならねえよ!膨大な死屍累々があるって!「けいおん」「ラブライブ」みたいのって、あれはものすごく技術も戦略も総動員して当時のデザインと差別化図って今日のヒットになってるんですから。

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新ブログ「スタジオシステムが灰に消えたあとの路上映画録」を立ち上げついでの、現在のアニメと現実がらみの余談

日本映画のインディペンデント系を中心としたブログ「スタジオシステムが灰に消えたあとの路上映画録」を立ち上げました。いい感じにガキのモードと兄弟的な感じになれればと思ってやっていきます。

 

SNSなどの評判を見るとアニメファンは日本映画との相性はけっこう悪い気がすると思っている一方、長らくTV放映でも劇場版を作家的な作品を見ていると、印象が逆転することは多いんですよね。すごく実写の日本映画的ではないかとおもうことは少なくはないです。2016年のヒットアニメ『君の名は。』や『この世界の片隅に』『聲の形』の作家たちのアニメみてると、少なくはなくそうしたエッセンスを感じます。そういうのもあって一回80年代以降の日本映画まとめてみたいな、ということで以下蛇足です。

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