17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

地上波のエロアニメ、反応した奴が負けるチキンレース

 

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sin 七つの大罪 視聴11分

 AVをはじめとしたアダルトの領域ギリギリで、なんとか一般の棚に陳列されているようなタイプの露骨なエロがあります。あれは反応した奴が負ける。あんまり露骨だから買った方がちょっとみじめになるようなやつ。あんまり露骨だからエロというかむしろギャグになってるやつ。かつてインリン・オブ・ジョイトイというグラビアアイドルがおりましたが、ああいうやつです。手広くみたら叶姉妹なんかもそうかもしれません。

 これだけ萌えとかなんとかかんとか叫ばれて、ラノベからアニメからゲームからエロを摂取しているなかで唯一「まともに反応した奴が負け。反応したやつがみっともなくなる」社会実験枠が、どのシーズンも1つはあります。そうなのです。『sin 七つの大罪』はアニメオタクの全てを試すようにあまりにも露骨なそれを見せつけ、そして黙殺されているのでした。

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最近のラノベアニメ、気の毒なほどおおらかすぎ

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クロックワーク・プラネット 視聴11分

 

「唐突だが、世界はとっくに滅亡している…ある日突然地球は寿命を迎えた」そう、世界の終わりとはいつでも淡いもの。世界の終わりとは何をもって終わりと言えるのか。核戦争などによる物理的な崩壊。あるいは一人称での自分が崩壊するという意味など多彩で、数多くの作品のテーマになってきました。

 あるいは崩壊からの再生。そういつでも希望をもたらすもの。物理的な崩壊からの復興。崩壊した自身の存在意義の再構築といったテーマもあるでしょう。そう期待した2秒後…「崩壊した世界を、歯車で直しはじめた」おい!どんな復興だよ!どういうレベルの崩壊だったんだよ!「それから1000年後—」そんなに地球持つなら最初から別に滅亡してねえじゃねえか!

 OPではほんとに歯車が地球を覆うシーン。「崩壊した世界を、歯車で直した」の歯車、比喩じゃなかった…というか歯車で構成できるくらい地球資源、余裕あった。

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少女マンガの持つジェンダーの狂気をまなざし村批判者は知れ

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覆面系ノイズ 視聴20分

 

 体育館で行われた軽音部のライブの最中、突然マスクの少女が絶叫するように歌い出した。周りが驚く中、なんと体育館から走り出ていく。うわあ、ヤバい奴なのでは。この学校にまさかISISがとざわめく中、バンドメンバーのひとりが突如追いかけだす

 二人はじつは幼なじみだった(知るか!)とのことなのだが、会話の最中マスクの少女の様子がおかしくなる。大丈夫か!?何がおきた?と思った瞬間…また意味もなく歌い始めたのだった…泣きながら

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タイムリープするユートピアとしてのアニメーション —————試論—————————————象

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つぐもも 「視聴」15分

 

 「アニメ」は「時」をかける—

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オタクアニメが結局「ライフスタイルのインターネット」を一番表現してる

 

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 「エロマンガ先生」をざっくりみていますと、伏見つかさ作品の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』に続いてライフスタイルにオタクネタがすんなり入り込んでいるという点が毎度印象深いです。A-1のアニメのムードもライフスタイルとしてのそれを描いている感じです。

 そのなかで改めて思ったのは「ああやっぱりインターネットの扱いがすんなりライフスタイルとしてうまく描かれているのは結局深夜アニメしかないのかな」ということです。

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大真面目にアニメを作ると、なぜか他人との距離の話になる

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新作アニメと言えば人気漫画のアニメ化!ラノベのアニメ化!それどころか過去の名作の再アニメ化!ふざけるなよ!アニメ業界の志はどうした!もういい!オレが本物のオリジナルアニメを作る!膠着した時代を…闇に光を差し込むように…切り開く!

か、どうかはわかりませんが、『月がきれい』は気合入りすぎ。入り過ぎているがゆえに、いま商業アニメを大真面目につくることの限界を示しています。

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