17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

今季のアニメーションの1話だけを観て今のモード(形態の流行)を全て決める最悪のアニメレビュー

『シン・エヴァンゲリオン』自分語りも庵野監督語りもすべて排除し、アニメートのみに特化したレビュー【有料】

f:id:EAbase887:20210313045532p:plain

堂々の完結編。現在、鑑賞した方のテキストがネット上に膨大にあふれています。だけど自分のところは違う形でまとめました。

レビューらしく、アニメート一点のみで評価するテキストにしています。not for meでもfor meでもなく、エヴァシリーズにかこつけて書き手自身のことを書くこともなく、ましてや無粋な監督自身の成長だとか、監督の人間関係をキャラクターに当てはめて解釈するといったことは一切行っていません。批判点も肯定点もどっちも入っています。

過去のエヴァンゲリオンや監督に関連した記事

 


 

観ると気が遠くなるアニメ『天空侵犯』 。『MUSASHI -GUN道-』に近いNetflixオリジナルとはなんなのか……

 天空侵犯』アニメ化&2021年2月配信決定 白石晴香、青木志貴ら若手実力派が出演 /2020年10月27日 - アニメ - ニュース - クランクイン!

『天空侵犯』

NetflixオリジナルアニメとしてTwitterでプロモ広告を打つくらいだから、それなりに自信がある作品なのかな」そう思って観たものは虚無でした。

そこにあったのは絵の綺麗な『MUSASHI -GUN道-』でした。手描きと3Dが混ざることで奇妙な味わいとなった『エクスアーム』が話題になっていますが、本作の手触りはそれに匹敵するでしょう。しかし笑って観ていられるものでもなく、「Netflixオリジナルが日本アニメを救うとはなんだったのだろう」と気が遠くなってゆくのでした。

 

続きを読む

原恵一が萌えアニメの恐るべき才能を見せる『バースデー・ワンダーランド』

映画『バースデー・ワンダーランド』90秒予告【HD】 - YouTube

作家の失敗作を見る豊穣さ

『バースデー・ワンダーランド』はNetflixに来たのではじめて見たのですが、「原恵一であまり評されていない才能が炸裂している作品だ」とはっきり感じました。

すでに失敗作であることをわかったうえで観ることで、その才能が見やすかったといえます。これまでの原監督作品に期待していたものが、ここにはないことを知ったまま見ることで、むしろ別の可能性を発見できたといえます。

その才能とは、おそらく原監督自身が商業アニメで苦手だ、距離を撮りたいと思っていただろうものです。萌えアニメですよ。

本作は失敗作であるがゆえに、これまでの原監督作品で語られなかった可能性が見えます。「優れた作家が失敗作を作ってしまう」というのはよくあることで、そこから垣間見える裏の才能、可能性を観る喜びに満ちているといえるでしょう。「そうか、こんなに女性キャラクターを映すのが上手な人だったんだ」ということばかりをここでは思わせるのです。

続きを読む

『デカダンス』と『GREAT PRETENDER』テレビとNetflix、ふたつの領域で展開される「オリジナルの作画アニメ」とは

 

TVアニメ「デカダンス」ティザーPV - YouTube

UHFアニメ デカダンス 視聴フル

UHFアニメにおけるオリジナルアニメとは、いまどのような意味があるのでしょうか? 作画? 世界観? キャラクター展開? 監督の作家性?

いずれにせよ、ブシロードが絡むアニメーションみたいなビジネス上の戦略とは別の、商業アニメーションが持つ美的な価値を追いたいのだと思います。『幼女戦記』など高い品質のアニメーションを制作したNUTのオリジナル作品『デカダンス』は、まさしく作画と世界観を見せたいアニメなのでしょう。

続きを読む

『BNA』と『彼女、お借りします』/やはり身近に感じることでしか強く訴えかけられない

Netflixオリジナル

TVアニメ『BNA ビー・エヌ・エー』第1弾PV - YouTube

BNA 視聴フル

トリガーと中嶋かずきさんがNetflixオリジナルとして公開した最新作『BNA』は、『プロメア』以降、過去の日本TVアニメやサブカルチャーのサンプリングで作る方向から一歩進んだところでできていると思います。

それよりも、アニメーションの方向が明らかに『ズートピア』以降にあわせたものを作ろうとしてますね。脚本のお話しちゃうとここの書き散らしのコンセプトとずれるんですが、中嶋かずきさんは『プロメア』からひき続き、いまのテーマである人種のマイノリティ・マジョリティのアナロジーとして物語を作っているのは明白でしょう。

続きを読む

『宇崎ちゃんは遊びたい』が灰色のカラートーンである意味。それから『FはファミリーのF』【有料】

TVアニメ「宇崎ちゃんは遊びたい!」公式サイト

宇崎ちゃんは遊びたい 視聴10分

本作は、昨年インターネットで紛糾した献血のプロモーション問題というバイアスがかかっている状態で観ていたなかで、なんとも言えなくなったのは確かです。今回はその理由や背景をまとめております。(書いた内容を読み返した結果、ペイウォールを立てたほうがいい内容だと判断しました。ひさしぶりの夏のモード1発目からこれですがご了承ください…) 


Netflixオリジナル

FはFamilyのFの魅力を解説!Netflixオリジナルアニメの感想は? | 大人 ...

『FはFamilyのF』シーズン4

さて今回から国内UHFアニメと対置して書く予定のNetflixオリジナルなんですが、対置するタイトルは模索中です。まずは観続けているタイトルをひとついきましょう。

Netflixの構図を単純化しますと、とりわけアメリカでは「全年齢向けのシーンで、毒を薄めながらシニカルなアニメーションを作っていた」作家が「大人向けの視聴者を対象に、よりシリアスなテーマのドラマを書く」という構図はあると思います。

本作もそうです。『シンプソンズ』の脚本家による、完全に大人向けへと踏み切ったアメリカのファミリーアニメシリーズです。人生の進路に苦闘する父親・フランク・マーフィーを主人公に、毎回、家族や職場で放たれるすさまじい怒鳴りあいや罵りあいを、リズミカルに演出しています。不快なはずの内容なのに、面白さへドライブしていく体験なんですね。

でもフランクはどうして家族や職場で延々と怒りを発散する父親になってしまったのか?

シーズン4では、フランクの父親にフォーカスがあたるわけです。フランクの父が自分に屈辱を与えることを続けたおかげで、フランクは家庭を持ったいまでも子供の頃の屈辱が消えていない。それが彼の怒りに繋がっている。

そこである日、老いた父が家庭にやってくる。フランクは怒りをぶつけるも、すでに父は落ち着いてしまい、子供の頃みたいなひどい性格は見られなかった。フランクの子供たちがなついているのを見て、フランクは憤りを隠せなくなる…という物語です。

いわば祖父母~親~子の世代間で起こる虐待の連鎖について、フランクの内面を通して描いているシーズンなんです。Netflixアメリカアニメの最高傑作は『ボージャック・ホースマン』であることは疑いようはないのですが、『FはFamilyのF』のドライブ感は凄く魅力あるのでおすすめですねー。

 

2020年夏シーズン開幕 今シーズンからUHFアニメとNetflixオリジナルを同時にかいてゆきます

しばらく忙しくてこちらの書き散らしをほっぽりだしていましたが、今回からまたゆっくり再開してゆきます……

すでに商業アニメーションシーンが分散しているなか、毎シーズンまともに書いていてもあんまり面白いことは起きてないので、今回からUHFアニメと対置する位置でNetflixオリジナルの話を書いていく形でやってゆきます。

ラインナップを振り返っていても分散を感じますよね。今期は再放送なども目立っており、NetflixオリジナルでリリースされたタイトルがあとでUHF系で放映されるタイトルもいくつかあるわけです。

なにやらえらいこと状況がかわっており、商業アニメーションにおける先端の変化ってどうなんでしょうねということでひとつ、2020年夏のモードをよろしくお願いします……。