真・中華一番! 視聴10分
しばらく沈黙していましたが、ゆっくり復活します……
リメイクブームと少しばかり様相が違っているのが『真・中華一番』です。いま30代から20代終わりごろの人なら懐かしい作品ですよね。過剰が売りだったな……みんな学校でネタにしていたな……いまやみんなも人生の岐路にいるのか……ぼくも岐路にいる中で5分とかそんなんでアニメを書くとかなにやってんですかね……アニメは人生の岐路をわすれさせるオピオイド……否定はしません……
中国企業によるリメイク
この書き散らしでしばしば取り上げてきたのが、中国の企業が製作に入ったUHFアニメです。いまだに日本で放映された作品から爆発するみたいなヒットは出ていないものの、ゆっくりと関わりは続いています。
いまさら知ったのですが『中華一番!』は中国で『中華小當家』というタイトルでドラマ化していたんですね。そうした関係もあって、今回の企画に進んだのかなと思います。プロダクションIGのような強力なスタジオも関わっているのもすごいですよね。かなりまじめにやってるというか。
このデザインで行ったのがすごいよ
往年の過剰さが抑えられたデザインの一方、代案としておもしろいデザインなのはベースとなるキャラデザインですよ。『宇宙よりも遠い場所』や『きみの声をとどけたい』、そして『この世界の片隅で』みたいに、キャラの輪郭に光を入れてまとめていく、平面的で、アニメートに生かしやすいデザインを採用してるんですよね。
しかしそれは往年のケレン味から遠ざかるわけでもあって、なんといいますか『グラップラー刃牙』を板垣巴留がリメイクしているみたいな落差ですよ(そうそう『BEASTERS』もたぶん書きますよ)。なぜに?やっぱり先述の作品たちも凄く中国で評価されたからかな?
正直UHFアニメは安手ゆえのケレンさでどうにかすればよかったんですが、最近のリメイクって素直にそれができなくなっちゃったんですよね。稚拙に見えるから。お利口な、ほどほどのリアリティラインのデザインにならざるを得ないといいますか。
トリガーみたいなレベルのスタジオじゃないと、往年の日本アニメならではのケレン表現を再解釈してサルベージすることはできなくて、リメイクアニメって『メガロボクス』も含めて現代化にあっぷあっぷしているように感じてしまうんですよね。
結局中国が関わることでなにが変わるのかな
ともあれ、比較的野心的な中国製作のアニメなのは確かで、今後も参入あるのかなあとか思いました。もっと作り手側に関わってくるとどうなんのかな、とは思います。メインじゃないけどプロダクションIGが関わっているように、今後トップスタジオが抱きこまれていったら面白いことになるんでしょうか?商業アニメの岐路なんでしょうか?
それにしても人生の岐路にあると昔のことも思い出します。中国の料理を題材とした漫画が中国本土でも評価されることがあるならば、自分が子供のころ遊んでいたあれも、中国が製作に入ったりしませんかね……ビデオゲーム『スーパーチャイニーズ』シリーズですよ。これがテンセントとかネットイース*1の偉い人が子供の頃にゆめのすけ氏に救われたとかいって出資し、リメイクすることなどありませんかね……観たアニメは忘れましょう。そして岐路ではゆっくり、落ち着いて動き、次回にお会いしましょう。