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17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

今季のアニメーションの1話だけを観て今のモード(形態の流行)を全て決める最悪のアニメレビュー

渡辺信一郎監督は時間芸術音痴 「残響のテロル」なんだったんだあれ…

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 「残響のテロル」はくそ真面目に最後まで観てて「あれはなんだったんだ・・・」と途方に暮れました。厳密には4話くらいからずっと途方に暮れ続けていましたよ。「脚本がひどい」「登場人物の誰の人間性も見えない」と構成云々を言ってしまえば簡単ですが、別に構成がぐちゃぐちゃでもなにか人間性の呪いにまみれた(富野監督のような)それがあったらいいわけです。でも1話の時点で「渡辺監督にそれあるの」とか思ってたら欠片もありませんでした…太陽を盗んだ男とか、いやあれは村上龍だザ・ワールドイズマインだと解釈していた僕は付き合いいいなと思います。テキスト批評もこれキッついですよ…

 

 しかし渡辺信一郎監督作品でうすうす思ってることですが、「音楽のチョイスが抜群」だとか「映像やキャラデザインがスタイリッシュ」という表の評価の裏で「ただお洒落なだけだ」みたいな批判が大抵でしょうがそれは表層的なものです。なにか根源的な欠陥はその実「カウボーイビバップ」とかあの辺からずっとあると思います。それは何でしょうか?

 
時間芸術音痴じゃないのって仮説

 

 

 いろいろ文句あると思いますが渡辺信一郎監督の欠陥、それは映像が進むタイミングやリズム、テンポが良くないことです。これ時間芸術音痴なのではないか?と薄々思っています。

 

 根源的に情報量を綺麗に詰めて、皮膚感覚的にテンポよく進行させる時間芸術としてのセンスが実はかなり低い。特にアニメは時間芸術のセンスはかなり必要なジャンルに見えます。

 

 実写映画の場合1秒24コマ・長回しで目の前の現実を記録し続けることが可能であったり、時間感覚的に不確定要素が多数混ざり合うのに対し、アニメの時間感覚はほとんど確定していることが基調です。なので”時間感覚がほぼ確定し、それが再生される” ”シーンによって作画で1秒3コマ打ちから1コマ打ちまで使い分けることで、タイミングとテンポを変える”という性質は、同じく時間感覚がほぼ確定してるジャンルである音楽のテンポやタイミングと寄り合います。特に一話20分弱、深夜ワンクール、わずか200分ちょっとしかないなか情報量と構成はより問われるのボヤボヤした作り方をやってる暇は無いはずです。時間芸術音痴は今の時代命取り。(これは脚本に言ってるかな…)

 

 この辺分かりにくかったらディズニーの短編とかノーマン・マクラレンのアニメ観てください。あれが分かりやすい、確定の度合いの高い時間芸術たるアニメと音楽を切り結ぶというを根源を理解してる作りじゃないでしょうか。なにわからん?じゃあエヴァの「瞬間、心重ねて」あたりで…なにそれもだめ?ラブライブでいいや!ラブライブで!

 

 ともかく作画のタイミングからカットの移り変わりまで、リズムやテンポがぎこちない。最終回とか「パトレイバー2」みたいな映像なんですが、パトレイバー2はスローテンポであっても、「テロと日常」「世界を俯瞰したモノローグ」映像と、環境音楽アンビエント・ミュージックを切り結んだ時間芸術感覚が存分に発揮されています。ですが哀しいかな「残響」にはそれはありません。

 

90年代から比べて周りのみんなかっこよくなって、より時間音痴が目立つ

 その根本的な時間芸術音痴の分をダサい奴しかいないアニメ界で引っ張ってこられないハードボイルドだとかジャズやヒップホップ、豪華クリエイター多数登場!みたいな企画を持ってくることで場を持たせてるんじゃないでしょうか。

 

 「カウボーイビバップ」とか90年代のあの辺は今よりもっとダサいのしかいなかったからみんな騙せたけど、今はみんなテンポもリズムも分かってる上で当然のようにデザインの詰めもわかってて、ある程度わかっててわざと客に合わせてダサく(けいおんとか)してるレベルだったりして、デザインのアプローチに差が出なくなったため渡辺監督の時間芸術音痴が目立つ気がします。「サムライチャンプルー」も意外にカットや作画のタイミングは皮膚感覚的にヒップホップと結合した感覚じゃないし、「坂道のアポロン」みたいに鼻っから音楽テーマというリズム隊に引っ張られてようやく映像もテンポ取れるようになる、みたいな。

 

 経歴も実写映画を指向してた人間のアニメ演出入り系か…アニメでより必須だろう時間芸術のテンポや感覚がよい監督というのを上げると、ここんところだったら「ピンポン」湯浅政明監督とか「キルラキル」今石洋之監督あたりがわかりやすく上手いと思います。二人ともアニメーターから監督というタイプですが特にコンセプチュアルやテキスト的な読みではなく皮膚感覚的に伝わるカットや作画のリズムを重視してると思いますし、音楽との切り結びも考えられてると見ます。 その他には、嫌でも音楽と切り結ぶことになるアイドルネタとかもかなりアニメの時間芸術面との戦いやらされてると思います。

 

  

 テンポも情報量の詰めも悪い「残響-」は途中からあのかっこよさげなオープニングのナインとツエルブを、ウーマンラッシュアワーの村本と中川に脳内で入れ替えたMAD映像にして眺めていました。そう前番組に「TOKYOラッシュアワー」がやっており続けて見ていたのでした…観たアニメは忘れましょう。でも世界から弾き出されて 途方もなく細い針の上にいた バランスをとる指の先が 君に触れて独りじゃないとわかったらまた会いましょう。

 

 

 

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