17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

今季のアニメーションの1話だけを観て今のモード(形態の流行)を全て決める最悪のアニメレビュー

御坂美琴は今も新しく見えるのか?

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とある魔術の禁書目録Ⅲ 視聴15分

『とある~』の第一作が放映された2008年。この年以降は、『けいおん!』とか『化物語』といった野心的な作品が深夜アニメで放映されていく時期でしたね。なにが野心的だったかって、当時よくあるアニメ的なデザインから少し距離を置いた作り方をしていたことでした。それが新しかった時代だったんです。

ですが10年たった現在、まわりを見るとどうでしょうか?御坂美琴のデザインを過去にするくらい、周りのラノベアニメのデザインは前進したのでしょうか?

「とある~」の間合いのデザイン

今シーズンのラノベアニメを眺めてみますと『青春ブ(中略)ない』(視聴5分)が近いデザインですね。SFっぽいとこがあっても、わりと学校内の対人関係が中心ならば『とある~』あたりの間合いのデザインになっていることは多いと思います。

では異能力ネタとか異世界ネタだとどうなるか?これが前時代的なデザインになっていることが多いんです。極端な設定は消費する側の極端な欲求通りといいますか、ラノベアニメやなろうアニメの氾濫に見られる、顧客の欲を叶えていくことは決してデザインを前に進めないんだな、と思わされました。

それを考えると極端な設定かつ学園ネタである「とある~」みたいな間合いって、今そんなにないんですね。あれは学園側の女の子キャラデザインだけ先鋭的で、その他サイドのキャラは極端に前時代的になっているっていう。

御坂美琴初春飾利も古びてはいません。まわりの新作アニメと肩を並べていると思います。とても悪い意味で。

客の欲望と距離を(適度に)置き続ける限界

昔『とある~』を制作しているJ.CSTAFFと『アイマス』などのA-1 Picturesのふたつを、客層におもねったギリギリのところでデザインするコンサバティブなスタンスだと書きちらしました。結局、客の欲望がわかりやすい基本無料の深夜アニメではこの2社が限界なのかもしれませんね。

客層の欲望と適度に距離を置きつつ、欲望を叶えるデザインするのって志と技術がないとできないことです。10年前、京都アニメーション、そしてシャフトなどがやっていることは、基本無料のシーンだけど全く新しいデザインができるのか?という期待はあったんですね。いま現在、この2社は劇場版に行ってしまいました。よりクリエイティブなスタンスでいけるのは有料にしかないからでしょう。

「とある~」の3期を過去のものとして感じず、普通に観れるということは10年間で結局新しいフォームはなかったということかもしれません。よくあるラノベアニメの約束事のようなシャワーシーンもパンチラもほどほどの距離感で演出しているのを見ながら、距離感ゼロで欲望が露骨になったものを念入りに描いているアニメがそこらじゅうにある現実を思い出していました。

欲望はいつも本質を引きずり降ろします。観たアニメは忘れましょう。そして培った技術もモードも投げ捨てて、次回にお会いしましょう。