宇崎ちゃんは遊びたい 視聴10分
本作は、昨年インターネットで紛糾した献血のプロモーション問題というバイアスがかかっている状態で観ていたなかで、なんとも言えなくなったのは確かです。今回はその理由や背景をまとめております。(書いた内容を読み返した結果、ペイウォールを立てたほうがいい内容だと判断しました。ひさしぶりの夏のモード1発目からこれですがご了承ください…)
Netflixオリジナル
『FはFamilyのF』シーズン4
さて今回から国内UHFアニメと対置して書く予定のNetflixオリジナルなんですが、対置するタイトルは模索中です。まずは観続けているタイトルをひとついきましょう。
Netflixの構図を単純化しますと、とりわけアメリカでは「全年齢向けのシーンで、毒を薄めながらシニカルなアニメーションを作っていた」作家が「大人向けの視聴者を対象に、よりシリアスなテーマのドラマを書く」という構図はあると思います。
本作もそうです。『シンプソンズ』の脚本家による、完全に大人向けへと踏み切ったアメリカのファミリーアニメシリーズです。人生の進路に苦闘する父親・フランク・マーフィーを主人公に、毎回、家族や職場で放たれるすさまじい怒鳴りあいや罵りあいを、リズミカルに演出しています。不快なはずの内容なのに、面白さへドライブしていく体験なんですね。
でもフランクはどうして家族や職場で延々と怒りを発散する父親になってしまったのか?
シーズン4では、フランクの父親にフォーカスがあたるわけです。フランクの父が自分に屈辱を与えることを続けたおかげで、フランクは家庭を持ったいまでも子供の頃の屈辱が消えていない。それが彼の怒りに繋がっている。
そこである日、老いた父が家庭にやってくる。フランクは怒りをぶつけるも、すでに父は落ち着いてしまい、子供の頃みたいなひどい性格は見られなかった。フランクの子供たちがなついているのを見て、フランクは憤りを隠せなくなる…という物語です。
いわば祖父母~親~子の世代間で起こる虐待の連鎖について、フランクの内面を通して描いているシーズンなんです。Netflixアメリカアニメの最高傑作は『ボージャック・ホースマン』であることは疑いようはないのですが、『FはFamilyのF』のドライブ感は凄く魅力あるのでおすすめですねー。