17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

エロゲが衰退したのはラノベのせいではなく『女子かう生』のせい

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女子かう生 視聴フル

 

いまほとんどのアニメのクオリティは高く、リアリティレベルも高い作品ばかりです。広告アニメーションだってすごく質が高いですから。

20数年前を振り返ると、アニメはいまよりも放映のクールも多く、バンクを多用したり、作画枚数を少なくして対応していました。そんな省力だからこそ生まれる表現や演出のリズムってあって、今石洋之さんや大地丙太郎さんのアニメって意識的にやっていると考えているんですね。

いま「劇場版クオリティのアニメがふつうにTVでやっている」のがいいのか、「省力演出を再評価し、今のデザインとあわせる」ほうがいいのかと思う中、「女子かう生」はなんの悩みもない省力アニメで潔いなあと思ったのでした。

凄く可能性のある原作

原作はすごいんですよ。「一切のセリフのない高校生の女の子の漫画」という、実験しどころも演出しどころも莫大にある素材なんです。ですが、地味な省力でほどほどのエロで押さえてたパッケージで終わっているあたり、物悲しいですよ。

ここに大地丙太郎が、あるいはシャフトが演出したとしたら、あるいは実質ポプテピピックのアニメ化ばかり作るPie in the sky(「魔法少女くるみ」や「あはれ!名作くん」の制作会社)が関わったとしたら、なんて思いました。

2019年春のエロラインナップ

一方でみんな大好きと思われながら、本心では引いているエロ枠のひとつっぽいですね。「なんでここに先生が」とか。

いろいろ疑問あるんですが、「エロはクオリティがほどほどに低いほうがよい」というのはあるのでしょうか?あまりセンスもなく、省力してるほうが反応しやすいとかなんとか。ふと考えたのですが、おおまじめにセックスとか描写するのに、高レベルなアニメーター、演出家を結集したエロアニメってあるんでしょうか。知らないだけ?

次回からしばらく春のモードのエロ枠編です……みんなあきれながらよろしくお願いしますね!観たアニメは忘れましょう。でも培った技術とモードはそのままに、次回にお会いしましょう。

  

女子かう生(1) (アクションコミックス)

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