17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

ウテナファンの空白に付け入る企画『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』

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少女☆歌劇 レヴュースタァライト 視聴フル

ブシロードの戦略的なメディアミックスがこっちのほうにいくのかと思いました。

これまで『けいおん!』ミーツ『ラブライブ』な『バンドリ』など、すでにヒットしている企画の流れを踏まえた企画で一定の評価を得るというのを観てきましたが、ニッチで太いところを突いていきます。演劇で、『少女革命ウテナ』を持ってくるのはすごいですね。

 メディアミックスで現実のライブ展開を見越してバンド、アイドルと来て演劇。そして演劇的なアニメで、実際に演劇も行った前例は『サクラ大戦』(メインはゲームですけど)か『ウテナ』くらいしかない。なら『ウテナ』に振り切れば客筋が太く、意味ありげな演出をすれば考察してくれる層ですよね。

企画系は元にしているだろう作品の50パーセントくらいしか出さないんですよ。意図的なのか本当にそうなのかはともかく、おおよそそれくらいです。『ウテナ』、またはシャフト作品みたいなデザイン的なレイアウト、作画枚数の不利やバンク使用緊張感が何もない。なので本物の意味ありげと言えます。

しかしこれ見てると『アイドルマスター』のアニメ版はほんとによく出来てたなとおもいましたよ。リアリティレベルは『ウテナ』というよりこっちです。アイドル達がテレビ番組に出たり、ドラマや特撮を演じる。逆に10年前くらいのアニメで面白かった間合いにも近いといえます。『ハルヒ』とか、『アイマス』あたりのかんじですね。

それらがなにか独特の印象があって、そもそもキャラクターがなにか別のキャラクターを演じるということは、逆を言えば演じていない、素のキャラクターがいるということじゃないですか。その奇妙さとポップさ。なのでぼくにとっては本作はアイマスに近いんですよ。

このあたりのキャラクター認識のリアリティレベルの変化に関しては以前書いた有料記事こちらをご参照いただければ幸いです。記事の中~後半部分あたりが『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の面白い部分に絡んでいる話になってるかと思います。2000年代中盤からの10年で、あるリアリティレベルがどう変化したのかまとめてます。

ウテナ』絡みと言えば、有料記事のほうもこの時期ですしあの作品のねたを書いております。近日中に出ますのでまたよろしくお願いします。観たアニメは忘れましょう。培った技術とプロモーションはそのままに、次回にお会いしましょう。