17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

すでにアニメ版ポプテに完勝してるが話題にならない「せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ」

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せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ 12話 視聴フル

カオスラウンジの黒瀬陽平氏が今季の目玉である「Devilman crybaby」と「ポプテピピック」を酷評。その後、湯浅監督が直接反論することでTwitterではちょっとした騒ぎになってしまいました。

Devilman crybaby」批判の内容とは、国内のアート関係者が国内のサブカルチャー側の想定する、オタクっぽいことを切り、Netflixという舞台で国際的だと思い込んでるアートっぽいことに対する拒否感みたいな非常に国内のアート側らしいドメスティックな物だったんですが、Netfilixにはこれから鳴子ハナハルキャラデザとか本流が来るんだしもっと待ってからいってくれー(ぼくの反論です)とさすがに反論や擁護が起きたに対し、ポプテピピック側は誰も反論や擁護もないというのは僕はほんとうに「う~んちょっとわからないです」という。

「クソアニメなんだから寒いと言われるのも褒め言葉なんですー」って、本当はラーメンズからモンティパイソンの頃のテリーギリアムくらいのポテンシャルのあった原作ポプテピピックを、アニメ版は狩野英孝や閉店ガラガラおかだ枠にファンはおさめていいのかって話なんですが…

そんなこんなでふと観た「せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ」に思うところがあったのでした。

 

昨年から放映してるのにいまさら取り上げてなんですが、基本的な能力や背景はアニメ版ポプテピピックとおそらく同じ。制作の主導であるスペースネコカンパニーと本作のPie in the skyのメンバーとで能力差はそこまであるとは思わない。ただ物量が適切かどうか、という違いですね。

Pie in the skyによる、「鷹の爪」的な5分のギャグアニメらしいフラッシュアニメを基調にしながらも、ありきたりなアニメの文法をいじくり方やピンポイントでのタイポグラフィの出し方の綺麗さとか、そもそも作画の量を減らすというけっこう「キルラキル」の時のトリガーに近いかもわからない作り方をしています。

youtu.be

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Pie in the skyの過去仕事を見てても、むしろぶくぶ的な切り口に近いのはこっちちゃうのという気もします。

つまりは物量的にも、技術的にもセンス的にも適切であるチームがおおよそぶくぶ原作のポプテピピックがやっているコピペによる繰り返しによる妙味、やりっぱなしで放置して成り立たせる4コマのテンポに一番近いことをやっているんですが、この作品は大して話題になっているわけではないのでした。

 

 

それにしても原作ポプテピピックが本来のポテンシャル以上にインターネットに受け入れられたのなんでなのかな…アニメ版ポプテピピックは必要以上に無駄な物量なのは確かだよ…教えてよ…竹書房パンチのせい…?ねえ教えてよ…ぶくぶさんは自分のアニメ化に対してなにを思っているの…「行け!稲中卓球部!」で時代の波に乗った当時の古谷実はおそらく自作のアニメ化に納得していないのではないかと思わしき描写を作中でやったけど*1そんな感じでこらえてるの…それとも黒瀬陽平さんというネタが入ったからいま調理中なの…?そしてカオスラウンジつったら黒瀬陽平氏ばっかだけど、作品制作側の梅ラボさんや藤城嘘さんはどうかんじているの…アニメ版ポプテピピックが始まったことで一番ぶくぶさんの次の展開に注目しています。教えてよ…観たアニメは忘れましょう。培った技術もモードも投げ捨てて、次回にお会いしましょう。

*1:

 

 この巻のカンチョーワールドカップの「アニメ見た?」「ああ、最低だなありゃ」ってやつね