17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

公共の場のBLがあったとしたら、それは揉めるのかどうか

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ひとりじめマイヒーロー 視聴17分

うわあ…丁寧なシチュエーションものだ…

 

BLがバラエティで吉木りさがネタにしたりドラマのネタにもされるくらいオーバーグラウンドにも進出するようになったことは、べつに市民権を得たとかそんなものでもない。公共の場に平気で萌え化されたデザインのキャラクターを起用したり、なんにしても「尊い」とか「萌え」とかでごまかしているが、アニメやらなんやらの趣味が一般化したことに伴って単に薄いレベルのポルノが許されるようになっただけだ。

   

たとえばAVではシチュエーションというのがとにもかくにも欲情を催させるためのネタになっている。教師と生徒。学生。人妻。コスプレ。もしくはプロの女優に対して素人の女性・素人の男性という組み合わせなど。

別にそれはオナニーに使えるかどうかのレベルに留まらない。薄いレベルの欲情もある。これが萌えやBLで「いかに萌えるか」「いかに尊く感じられるか」を掻き立てるためのシチュエーションは大量に用意されている。「ひとりじめマイヒーロー」はソフトオンデマンドのように周到に悲惨なシチュエーションを設定し、欲情を掻き立てようとしているのだ。

 

もうすでにいくつかの現場では実現されているだろうけど、たとえば公共の場の公式キャラクターがBL(系統)になったとすればそんなにネット上で問題は起きないものなのだろうか。男性向けだろうが女性向けだろうがどっちにころんでもある種のポルノ性があるから商品として成立していることは否めない。それはまったく興味の対象ではない人からすれば、ぞっとするものに映るだろう。もしくは失笑の対象だろう。射精にいたるわけでもない薄いレベルのポルノが強力に発達しつづけている。観たアニメは忘れましょう。それから培った技術とモードも投げ捨てて、次回にお会いしましょう。