あまんちゅ! 視聴9分
またひとつ現れました。瞬間的に熱しすぐさまに忘れ去られ、次なる瞬間に繋げるための礎です。
天野こずえの人気作品のアニメ化。アニメのキャラデザインは欲情の差で推移してると常々思ってるんですが、本作はその辺のバランスが不思議な感じですね。エロゲーでありがちな別にリアリティがあるわけでもない制服、なんだけど典型的な奴みたいに黒目が9割がた瞳を覆う書き方ではなく、白目と黒目の配分がある少女マンガまたは少年漫画寄りな、欲情や萌えの対象ではなく自立したキャラクターとして描いてる感じです。
主人公たち女の子は線画が青色で描かれ、さっきも書いたように彼女たちの描き方もあって淡さと自立した感じが両立してて にもかかわらず肝心の海の背景美術がさして美しくはないのはどういうことでしょう。OPで見られるような波が足を浸すような作画は良いところを、ろくなベースカラーを設定せず、(この作品はグレートーンよりではないんじゃないかな?)背景美術が足を引っ張っています。
結果、彩度を抑え明度を上げる画面作りの結果、海の青さよりもアスファルトのグレーの方がやけに映えてしまい、海が舞台なのに意外にさわやかな感じがせず、東欧あたりの収容所とか管理社会みたいな画面カラーになってるような・・・女の子も足首近くまであるロングスカートの制服であることも相まって、なんだかそれっぽいです。
登場人物と背景美術の関係は日常ネタアニメあたりでは生命線といえるほど、こだわる所はこだわっていると思います。なんですけど、どっかでボタンが掛け違ったせいでなぜかさわやかでも、落ち着くものでもなくなんでか不安になってくるデザインになっています、観たアニメは忘れましょう。でも培った技術とモードはそのままに、次回にお会いしましょう。