17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

打算的なキレのないデザインの誕生「アクティブレイド」感想

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アクティブレイド 視聴とばしとばし

 

 またひとつ現れました。瞬間的に熱しすぐさまに忘れ去られ、次なる瞬間に繋げるための礎です。

 

 ハマったドラマなりアニメなりが終わった後に「この作品は終わった空白を何で埋めたらいいんだ」というのを「○○ロス」とか「○○難民」とかスラングがついているようなのですが、なんとなくこの作品はそれ狙ってるかのような感じです。

 

 いまのシーズンにはパトレイバーもない。サイコ・パスもない。攻殻機動隊*1もない。ならばその全ての空白を埋めるデザインをしたとしたら、人々の空白を補完できるのでしょうか?いきなり「今さらそのネタふりはねえよ…」でしょうか?

 

  ふつうこの3作品が頭に浮かぶようなら、もっと高いデザインからまとめてもよさそうなものですが、結果、味わいが分散することこの上ないデザインになっています。

 

 パトレイバー的な超法規的な活動を見せる世界観、SNSを追いながら犯人を追跡する攻殻機動隊感、そしてハードSFなデザインや世界観を緩和させるためのキャッチ―なキャラデザインの方針がサイコ・パス的です。いずれもハードなアプローチのはずですが…

 

teenssexandwarmode.hatenablog.com

 

 しかしこれも3社協力によるオリジナルタイトルなんですね…だとすると先行作品に似た要素が散見され、打算的なデザインになっているのは気のせいではないかも…近しい背景のラブライブなんかはアイドルネタ日常ネタを追う客層を追っかけた作りで、先行ヒットタイトルの要素が数多く含まれています。

 

 アクティブレイドはたぶん先行ヒット作の要素を研究してやってると思うんですが、その仮説に乗っ取って考えてもアイドル萌えネタと違いサイコ・パスの客やパトレイバー攻殻機動隊の客はついてきてくれるのでしょうか?

 

 ラブライブはアニメですらも結局巨大なコンテンツの中の一部でしかないからいいですが、これ作品単一で行くタイプだと思われます。ならデザインやコンセプトはキレが無いとヤバいんですが、打算的な企画がベースにあるのか、伸びの悪いデザインです。

     

 どうせなら多重コンテクストでまとめる場合、はなっからジャンル批評というか総括みたいな切り口の方が先端を行くんですが、そういうのはこういう何社も手を組んでってものじゃないんですよ。まだ書くけどWIT STUDIOが「ローリング☆ガールズ」を作っちゃうようなものなんですよ。

 

 やっぱ60年代80年代のあらゆる戦隊ヒーローから魔法少女、ロボネタまでを総括してみていた「コンクリート・レボルティオ」ってもうすこし持ち上げとくべきたったのかもしれませんね。

 

 ってあっ!なんか事件解決で飲み会やってるシーンのスカな感じが残ってるのがパトレイバーぽいのか!ちょっと今時観ないのか!よかったな!押井守のパト2から苦しむパトレイバーOVA&初期TVアニメ難民たぶん救済!ここまでの書き散らしチャラ!観たアニメは忘れましょう。でも培った技術とモードはそのままに、次回にお会いしましょう。

 

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*1:去年映画公開されてたな