17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

女性が描いたエロは圧倒的に間合いが違う。男性が描いたのってまじで距離近い『なんでここに先生が!?』

つらい気持ちになってきました。萌えとかエロって「おっちゃんが作っているものをおっちゃんが楽しんでいる」ってスラングがあるじゃないですか。ところがそうでもなくて、思っているよりも女性が作っていることが多いですよね。

統計を調べたわけでもなく、印象ですけど商業アニメ全体はなんといいますか、萌えでもエロでも女性的な、抑えられたデザインになっていると思います。しかし、当のエロから、もうもうとあふれ出てくることがあるのです。忘れていたはずの、おっちゃん臭さが……

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エロゲが衰退したのはラノベのせいではなく『女子かう生』のせい

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女子かう生 視聴フル

 

いまほとんどのアニメのクオリティは高く、リアリティレベルも高い作品ばかりです。広告アニメーションだってすごく質が高いですから。

20数年前を振り返ると、アニメはいまよりも放映のクールも多く、バンクを多用したり、作画枚数を少なくして対応していました。そんな省力だからこそ生まれる表現や演出のリズムってあって、今石洋之さんや大地丙太郎さんのアニメって意識的にやっていると考えているんですね。

いま「劇場版クオリティのアニメがふつうにTVでやっている」のがいいのか、「省力演出を再評価し、今のデザインとあわせる」ほうがいいのかと思う中、「女子かう生」はなんの悩みもない省力アニメで潔いなあと思ったのでした。

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『キャロル&チューズデイ』ってどんなアニメ?“信じられる世界問題”ってなに?調べてみました!

キャロル&チューズデイ 視聴フル

本作を観ると商業アニメは水準が高いことが当たり前で、そこから外れるアニメが目立つ現象に加担してるとすら思ってしまいますね。どのアニメも、絵のクオリティが高いから「俺が好きなのは妹だけど妹じゃない」みたいなのがやたら目立ってしまうし、逆にアニメ版「ポプテピピック」が作中でAC部を使うことが目立つみたいな。

優れたスタジオは京アニシャフト、トリガー、WITに続いてP.Aや動画工房とうるさい当書き散らしですが、ボンズも最前線のひとつだと言えるでしょう。むしろ商業のバランスと、試したいアニメート、デザインのバランスを考えればA-1やJ.Cの保守性と京アニシャフトの先進性の中間にある、唯一のスタジオといっていいです。しかしですね……

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ここ数年のシャフトで最高傑作では『豊島区×アニメイト「池袋PRアニメ」』

実際のところ、広告アニメーションの世界でトップのスタジオが関わったとしたらどうなるのでしょうか?これが並外れた完成度になってしまうんですよね。松本理恵×ロッテの『ベイビーアイラブユーだぜ』みたいに。

 

最近のPR系でもタイトルやパッケージには気を使う中、「池袋PRアニメ」と簡素な題名ながら、シャフトの最良の部分が3分に納められています。シャフトはある時点から商業アニメーションのフォーマットでやれる、量産化と表現の両方を追ったスタジオですが、なかなか今回のような作品は観られないのではないか。

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女性専用車両あちこち増えたので男性専用YouTuber科新設へ 2020年4月度から『フルーツバスケット 1st season』

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フルーツバスケット 1st season 視聴10分

ものすごく横山克氏の劇伴がよいです。どういうことでしょうか?デザイン自体は大したものではないし、『カードキャプターさくら』のリメイクみたいに現代のデザインに合わせた形でもない。

なのに観ている感じが、劇場版を観るかのようなドラマティックなテンションを保っています。まさに劇伴の内容と、シーンに合わせた音楽の入れ方の演出が優れているからでしょう。ですがこの優れた劇伴が、以前の2001年版と世界観を大きく変えた象徴的なものと感じさせたのでした。

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はりきった地方PRアニメのもたらす“奇妙さ”の沼「愛姫MEGOHIME 再会の滝桜」

愛姫MEGOHIME 再会の滝桜 視聴フル

さて今回の広告アニメーションはなんでしょうか?福島県田村郡、三春町のPRアニメです。公式サイトを見ると本気が伝わってきますね。貞本義行がキャラクターデザイン監修、声優も東山奈央さん、下野紘さんをキャスティングするなど豪華なメンバーを揃えています。

しかしその世界観は奇妙。「あの……ソーシャルゲームみたいにスマホを取り出して闘っているのはどういうことなんでしょうか?」と謎になるばかり。このわけのわからなさにこそ地方PRアニメの面白さがある気がします。

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「Vtuberが声優で登場!」というカレールー抜きのカレーアニメ「ヒトトキ桐生足利」

ヒトトキ桐生足利 視聴フル

誰も話題にしておりませんが、人知れず広告アニメーションの世界は広まっております。広告によっては話題のVtuberを使いたいですよね。日清UFOの輝夜月みたいに。さて、そんなブームもあって、群馬県桐生市と、栃木県足利市がPRしている、2019年3月19日に公開された「ヒトトキ桐生足利」シリーズでもVtuberを起用しているそうです。

パッと見て思いますよね。「えっ!?どこにいるの!?」……わかるはずありませんよ。声優として参加していますから。

 

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