つらい気持ちになってきました。萌えとかエロって「おっちゃんが作っているものをおっちゃんが楽しんでいる」ってスラングがあるじゃないですか。ところがそうでもなくて、思っているよりも女性が作っていることが多いですよね。
統計を調べたわけでもなく、印象ですけど商業アニメ全体はなんといいますか、萌えでもエロでも女性的な、抑えられたデザインになっていると思います。しかし、当のエロから、もうもうとあふれ出てくることがあるのです。忘れていたはずの、おっちゃん臭さが……
続きを読む女子かう生 視聴フル
いまほとんどのアニメのクオリティは高く、リアリティレベルも高い作品ばかりです。広告アニメーションだってすごく質が高いですから。
20数年前を振り返ると、アニメはいまよりも放映のクールも多く、バンクを多用したり、作画枚数を少なくして対応していました。そんな省力だからこそ生まれる表現や演出のリズムってあって、今石洋之さんや大地丙太郎さんのアニメって意識的にやっていると考えているんですね。
いま「劇場版クオリティのアニメがふつうにTVでやっている」のがいいのか、「省力演出を再評価し、今のデザインとあわせる」ほうがいいのかと思う中、「女子かう生」はなんの悩みもない省力アニメで潔いなあと思ったのでした。
続きを読むキャロル&チューズデイ 視聴フル
本作を観ると商業アニメは水準が高いことが当たり前で、そこから外れるアニメが目立つ現象に加担してるとすら思ってしまいますね。どのアニメも、絵のクオリティが高いから「俺が好きなのは妹だけど妹じゃない」みたいなのがやたら目立ってしまうし、逆にアニメ版「ポプテピピック」が作中でAC部を使うことが目立つみたいな。
優れたスタジオは京アニシャフト、トリガー、WITに続いてP.Aや動画工房とうるさい当書き散らしですが、ボンズも最前線のひとつだと言えるでしょう。むしろ商業のバランスと、試したいアニメート、デザインのバランスを考えればA-1やJ.Cの保守性と京アニシャフトの先進性の中間にある、唯一のスタジオといっていいです。しかしですね……
続きを読むフルーツバスケット 1st season 視聴10分
ものすごく横山克氏の劇伴がよいです。どういうことでしょうか?デザイン自体は大したものではないし、『カードキャプターさくら』のリメイクみたいに現代のデザインに合わせた形でもない。
なのに観ている感じが、劇場版を観るかのようなドラマティックなテンションを保っています。まさに劇伴の内容と、シーンに合わせた音楽の入れ方の演出が優れているからでしょう。ですがこの優れた劇伴が、以前の2001年版と世界観を大きく変えた象徴的なものと感じさせたのでした。
続きを読む