僕は友達が少ない 1話~3話視聴&実写映画版フル
そういえばオタクのライフスタイルを綺麗に書いてる系アニメって最近はどうだっけ?Netflixでふと「僕は友達が少ない」のアニメ版&実写映画版をみながら思ったのでした。
続きを読むこれまでにロボットもの・特撮もので男女が共に乗り込むものや、男女が揃うことで巨人に変身するものが数多く放映されてきました。で、それらはもう一つ掘り下げるとやっぱりセクシャルな印象がありますよね。それらと比較すると『ダーリン・イン・フランキス』はうすうす感じられたそれを最も真剣に掘り下げてようとしていると思います。
男女がいっしょになって搭乗、変身するっていうのはうすうすセクシャルな印象を受けなくもなかった。ところが『ダリフラ』ではまったく隠すことなくセックスそのものを題材にしていますよね。しかし、本作がロボットものである以上、いまのところ露骨すぎるし、どこか不快感あるのも否定できないながらも掘り下げればとさらに大きなテーマがあるのではないか。
今回はもう映像のモードとかそんな話はなく、これまでに日本で作られた男女搭乗ロボットものが掘り下げられただろう可能性を振り返りつつダリフラを見通すという、けっこうド直球のオタク話300円でよろしくお願いします。(購入後は定期的な追加、最終話鑑賞後のレビューを追加していく予定です。)
【主な内容】
・過去の特撮からアニメにおける男女同乗ネタとの比較 ・その中で『ダリフラ』がもっとも革新的なテーマ ・「男女同乗」として再評価する旧エヴァンゲリオン ・旧エヴァから継承したもの ・しかし革新性なテーマのせいで根本のテンポが悪くなることとは…
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 1-3話 視聴フル
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を見るにいよいよ京都アニメーションのここ12年で推し進めたことを一区切りつけたのではないか、と思いました。
思えば2006年の「涼宮ハルヒの憂鬱」から12年、あらためて京都アニメーションの快進撃とその後のアイドルアニメブームとはなんだったのか、それらを総称して商業アニメ―ションの表現には何がおこっていたのかなあ、そしてその終わりはどこなのか。などなどをまとめてみましたよ。今回は久しぶりの有料記事、1万字近い内容になっております。500円です。
いま「Devilman Crybaby」でNetflixまだ加入している人も、ハルヒのエピソードを改めて確認してみるとこの3つのエピソードが日本の商業アニメ―ションをどんなふうにけん引していったのかを感じいることができると思います。
【主な内容】
・ハルヒ3つのエピソードの再検証
・「朝比奈ミクルの冒険」自主制作映画演出がもたらした効果
・「ライブアライブ」とその元ネタ映画「リンダリンダリンダ」のスタンス
・物語性すら虚飾としてはぎ取る『サムデイ イン ザレイン』
・ 芸術映画の方法が結果的に「日常系」「空気系」みたいなバズワードを広げたという説
・ハルヒ3つのエピソードの作家映画指向と以降のアイドルアニメの繋がり。その相性の良い理由
・独自路線を進んで以降の京アニの邦画的な方向性
あそこまで運営の低迷が語られるにもかかわらず、まだまだ「インターネットの匿名の悪意」を一発で表現するクリシェ(紋切り型にされたあげく本来の意味を失う意)としてニコニコ動画の存在は大きいです。湯浅監督の「デビルマン」などなど、まだまだ日本語ネットの悪意を表出する表現として君臨しています。
すでに英語圏から各種のSNSが使用されている昨今、ネットの悪意をひとつのメディアのみで表現するのは無理があるかもしれません。が、現在のtwitter、instagramや、同じ動画サイトであるyoutube vimeoなどなどの優れたデザイン性やUIと比べると、ニコニコ動画の俗悪さは群を抜いています。
何より俗悪なのは、やはりコメントがそのまま映像にスクロールするというデザインですね。あれは観客が映像を視覚的に汚すことを公式が許しているということです。
おまけにコメントのフォントサイズを変えたり、カラーもつけられたりと用意されている。映像を汚してでも一緒に見てる観客との共有を取る、ネタにして面白がるのを取った。いま様々な動画メディアが出ている中、映像を汚すことを公式で許し、むしろ特徴とさえしているほとんど唯一のメディアなんです。
しかしあらためて考えてみると、ほぼ匿名の観客によるによるノイズというのを恒常的によしとしているメディアは他にあるだろうか?視覚メディアや聴覚メディアなどを振り返って考えてみましたよ。
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せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ 12話 視聴フル
カオスラウンジの黒瀬陽平氏が今季の目玉である「Devilman crybaby」と「ポプテピピック」を酷評。その後、湯浅監督が直接反論することでTwitterではちょっとした騒ぎになってしまいました。
「Devilman crybaby」批判の内容とは、国内のアート関係者が国内のサブカルチャー側の想定する、オタクっぽいことを切り、Netflixという舞台で国際的だと思い込んでるアートっぽいことに対する拒否感みたいな非常に国内のアート側らしいドメスティックな物だったんですが、Netfilixにはこれから鳴子ハナハルキャラデザとか本流が来るんだしもっと待ってからいってくれー(ぼくの反論です)とさすがに反論や擁護が起きたに対し、ポプテピピック側は誰も反論や擁護もないというのは僕はほんとうに「う~んちょっとわからないです」という。
「クソアニメなんだから寒いと言われるのも褒め言葉なんですー」って、本当はラーメンズからモンティパイソンの頃のテリーギリアムくらいのポテンシャルのあった原作ポプテピピックを、アニメ版は狩野英孝や閉店ガラガラおかだ枠にファンはおさめていいのかって話なんですが…
そんなこんなでふと観た「せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ」に思うところがあったのでした。
続きを読む今月から渋谷のシアター・フォーラムで始まっている「長編アニメーションの新しい景色」でいくつか見てきました。世界各国のアニメーションが揃う中、欧米のセレクトがもちろんなんですがぼくはアジア各国の作家が気になってます。昨年「新感染 ファイナル・エクスプレス」がヒットしましたが、あの監督を務めたヨン・サンホさんはアニメーションが本業なんですよ。彼が製作した「豚の王」(こわいタイトルだ…)もプログラムに入っています。(※追記:配給の関係で今回の特集上映で「豚の王」の公開中止が発表された)
アジア勢の中でも一番自分が注目していたのが中国のリュウ・ジアン監督の「PIERCING Ⅰ」。これは日本の商業アニメーションで言ったら京都アニメーション製作で、ガチの中国のドキュメンタリー的な作風を持つワン・ビン(王兵)が監督しているような緊張感があるのです。
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