17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード

葛西祝によるアニメーションについてのテキスト

いったいこのアニメは誰が見ているのか!?ピコ太郎の一人ごっつ【追記あり】

ピコ太郎のララバイラーラバイ 視聴フル

古坂大魔王は実際にはどれくらい面白いのか?「それはアニメ界の常識では考えられない、“台本なし”の物語。谷口監督が描き下ろした1枚のイラストからインスピレーションを得たピコ太郎が、即興で紡ぐ3分間の『おとぎ話』。」なんてコンセプトできっちり仕上げられる芸人や作家の数は正直な話、かなり限られる。なぜこんなに難しいことをするのか?

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少子化問題はついにエロ漫画と恋愛漫画を結びつける悲惨な現実まで実現した

 

恋と嘘 1話 視聴19分 

 

 恋愛ドラマでは「身分や社会制度のなかで許されぬ恋愛」というのはありきたりでありながらも、目の離せない緊張感を孕んだ題材には違いありません。しかし…この作品は恋愛の壁になる、社会制度の設定に少子化をネタにしてるってんですからね。

少子化問題の解消のため、政府が遺伝子情報から男女が誰と結婚するか決められる社会で、その後生まれた子供の能力は高く日本は復興していくという設定。結婚相手が決められているゆえに、恋愛はされる。それから40年、日本はよくなっていく…って、素直に成長するなんてこの作品世界の日本政府、優秀過ぎ。国民、物分かりよすぎ。

 

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萌えが生みだす裏の過剰さが怖い

 

 

セントールの悩み 視聴10分

 

 

昔の漫画やアニメを観ると「過剰だ…」と思うことはないでしょうか。梶原一騎作品の大リーグボール養成ギプスしかり、野球の試合で死者が出るまでの闘いになるアストロ球団しかり。泥臭くあがき、人格が変わってしまうまでやりあうそんな過剰さ。子供のころにみて怯え、中学高校でネタとして爆笑に転じ、社会人になってから裏にある悲哀に気付くあれですね。

 

時を過ぎ現代。時代は泥臭さを消した、アニメ基調のきれいなイラストレーションのような画風やシナリオが一般化します。1970年代のジャンプと今のジャンプを見比べればもうそんな過剰さとは縁を切っているのは一目でわかるでしょう。子供の頃から安心、中学高校でも安心。かと思いきや…現代ならではの過剰さが噴出しているのは、まさしく一見きれいなイラストレーション的な、アニメ基調の場からなのです。

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高度に発達した科学と魔法と区別がつかなくなると普通に科学を捨てる

 

異世界はスマートフォンとともに 1話 視聴15分

異世界、すごいですね。孫正義社長の営業力はここまできたのかといいますか、どう考えても通信インフラが整っているとは想像し辛い中世ヨーロッパまがいの世界でちゃんと通話してたりする。 

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萌えキャラの寒いお笑いを人類はどこまで許せるのか?

 

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アホガール 視聴7分

 

ぼく個人は男女の性差や美醜の差から作品や発言に差をつけないようにすることに気を付けていますが、しかしそれでも「美醜が関係してこの表現が許されているな」と感じることはあります。そう、男女のアイドルや美形の俳優のやる寒いお笑い。アイドルだからこそゲタを履かせてもらっている。かわいいからこそ許されている。

しかしですね、現実のアイドルは本業別にあるからいいですけど(いいわけない)アニメの場合そうではないですからね。エヴァとかが公式でパロディ4コマみたいのをやるとかじゃなくて、オリジナルですからね。「お笑いが本業です」ってことですからね。 さあ「アホガール」のお笑いのネタをみてみましょう。無への旅路です。

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アニメほど実質、学祭の演劇に等しいジャンルはない

 

アクションヒロイン チアフルーツ 視聴13分

電気グルーヴとかに憧れた実はセンスのないイタいひとのやる、学祭のコントをみたことはあるでしょうか。あのときぼくは空気が凍り付き、時間というものが永劫へと変わる瞬間をはじめて味わいました。

 

アクションヒロイン チアフルーツ』の冒頭の戦隊シリーズのパロディのクオリティ、まさに学祭コントのひとたちがやるような、あのぬるいレベルです。忘れていました。いま学芸会が最も受け入れられ、進化するジャンルが商業アニメであることを。ぼくはまた、時が別のものに変わる瞬間に立ち会ったのです。

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『メアリと魔女の花』ジブリとポノックの、たったひとつの違い【有料】

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ジブリの西村プロデューサーと米林監督によるスタジオポノックの第一回作品『メアリと魔女の花』。見た目こそ非常にジブリらしい。しかし、この作品はジブリとまったく異なることがひとつあります。それは何か?ということから、結果的に出来上がった作品はいま流行りのあれみたいだ…という雑感を込めつつ、最終的に国内商業アニメーションではあのクリエイターが実質的に誰も後継者がいないことが問題ではないか…というレビューです。

 

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